ハローワークで求職活動を開始すると、老齢厚生年金の支給が停止されてしまいます。なぜ、ハローワークでの求職活動が厚生年金の支給停止につながるのでしょうか。 失業給付と厚生年金の関係について見ていきます。
失業給付を受けようとすると厚生年金が支給停止に!
結論から述べると、65歳になるまでの間に受け取る厚生年金は、雇用保険の失業給付と同時に受けることはできない制度になっています。 そのため、65歳までの間に厚生年金を受け取っている方がハローワークで求職の申し込みをすると、実際に失業給付を受けたか否かに関係なく、年金の支給停止の対象となります。
どれくらいの期間停止されるのか
厚生年金の支給が停止される期間は、求職の申込日が属する月の翌月から、失業給付の受給期間が経過した月(受給期間満了日の翌日が属する月)または、所定給付日数が満了となった月(最後の失業認定日が属する月)までです。 例えば、5月に求職の申し込みをして6月分から失業給付を受け取り始め、11月分まで受け取った場合、65歳までに受け取る厚生年金は6月分から11月分までは支給が停止されます。そして、12月分から厚生年金の支給が再開されるといった具合です。 このように、年金が支給停止される期間(今回の例では6月から11月まで)を調整対象期間といいます。
出典:日本年金機構 「失業給付・高年齢雇用継続給付の手続きをされた方へ 雇用保険の給付を受けると年金が止まります!」 ただし、求職の申し込みをしたものの、実際に失業給付を受け取らなかったというような場合、その月の分の年金は約3ヶ月後に支給されることになります。 例えば図のように、調整対象期間中の9月だけ失業給付を受け取らなかったという場合は、9月分の年金に関しては12月頃に支給されます。
月をまたぐ場合は事後精算によって公平性が保たれる
先述のように調整対象期間は月単位で計算するため、ハローワークで求職の申し込みを行い、失業給付を受けた月について、日数が1日だろうが20日だろうが同じように年金の支給が停止されます。 こうなると失業給付を受けた日数が同じであっても、月をまたぐか否かによって年金が停止される月数が異なり、不公平な結果が生じます。その点について公平性を図るために、事後精算が設けられています。 事後精算とは、給付制限期間の開始時にさかのぼり、そこから実際に失業給付を受け取った期間分の金額のみ、年金の支給が停止されるように調整と精算がされる仕組みです。事後精算の計算式は下記のようになり、支給停止解除月数が1ヶ月以上の場合に年金がさかのぼって支給されます。 支給停止解除月数=年金停止月数-失業給付の支給対象となった日数÷30 ※失業給付の支給対象日数に1未満の端数が生じる場合は切り上げ。 例えば、5月から7月までの給付制限期間を経て、8月から12月までの150日間に失業給付を受け取った場合、10月から12月までの3ヶ月間分の厚生年金が事後精算によって支払われます。
からの記事と詳細 ( ハローワークで求職したら老齢厚生年金が支給停止に。「失業給付」と「年金」の調整とは?(ファイナンシャルフィールド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3r0Kubj
受け取る
No comments:
Post a Comment